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タグ:フォールン・エンパイア

バイ助・リオン登場!!!

やあ、出来の悪い弟が世話になっているらしいね。私は「バイ助・リオン」。そう、リオン3兄弟の次男であり、あの「トリ助・リオン」のだ。最近あいつがマジックの下らない与太話を垂れ流していると知ってね。中途半端な知識を披瀝してみんなに混乱を招いているのでは、と兄として心苦しい限りだ。だから今日は、そんな弟の話をしっかりと訂正し、正しい情報をお届けしようと思っている。少々お付き合い願えるかな。まずはフォールン・エンパイアについて私の知る限りの情報をお伝えしよう。

フォールン・エンパイアの知られざる物語

Hand of Justice"Hand of Justice"
(5)(白)
クリーチャー アバター
(T),あなたがコントロールするアンタップ状態の白のクリーチャーを3体タップする:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
2/6

フォールン・エンパイアはサーペイディア諸帝国を舞台とした史上初の『料理バトル・エクスパンション』だ。かつて帝国史上最高の料理人と謳われた"Hand of Justice"の苦難と成長を描いている。

Ruins of Trokair彼の芸術的ともいえる料理は、多くの仲間たちと一丸となって調理することによるいわば『ウィニー料理』にあった。しかし周囲から天才と持てはやされるうちにそれを忘れ、行き過ぎた増長が己の首を絞めることとなる。仲間を手下のように扱い、ついには見捨てられ失意のうちに料理界を後にしており、"トロウケアの廃墟/Ruins of Trokair"で隠遁生活を送っていたのだ。



Seasingerそんな中、事件は起こる。かつての絶頂時代の恋人"海の歌姫/Seasinger"が暴虐な美食家"オーグ/Orgg"に誘拐されるところからストーリーは始まるのだ。

愛する人(魚)のために

"オーグ/Orgg""海の歌姫/Seasinger"を返してほしければ、最高の料理を食べさせろ、と彼を脅迫する。"Hand of Justice"(2/6)では"オーグ/Orgg"(6/6トランプル)を止めることはできなかった。

Orgg"オーグ/Orgg"
(3)(赤)(赤)
クリーチャー オーグ
トランプル
オーグは、防御プレイヤーがパワーが3以上のアンタップ状態のクリーチャーをコントロールしている場合、攻撃できない。
オーグはパワーが3以上のクリーチャーをブロックできない。
6/6


一人の力では何もできない事を痛感していた彼は、"海の歌姫/Seasinger"を救い出すため仲間集めを始める。田舎者のゴブリンやオークに珍しい都会の料理を振る舞い懐柔する作戦に出たが、これは上手くいかなかった。彼らはあっさり手下にはなったものの、彼の指示どおりに動くだけの知能がなかったのだ。白クリーチャーでないと能力が起動できない"Hand of Justice"悲哀を見事に表現した名シーンだ。

仲間を求めて

Icatian Lieutenant白クリーチャーを求めてアイケイシアの街に舞い戻った彼は、かつて仲間だった兵士クリーチャー達を訪ねて回った。しかし彼らは、自分たちをこき使う"Hand of Justice"よりも、自分たちを強化してくれる"Icatian Lieutenant"に心酔していた。アバターと兵士、クリーチャータイプの溝は深かった。

Icatian Moneychangerもたもたしていては"海の歌姫/Seasinger"が危ない。彼は最後の手段に出た。"Icatian Moneychanger"から融資を受け、金の力"アイケイシアの都市/Icatian Town"で市民トークンを雇い入れたのだ。これで頭数はそろった。次は食材集めだ。



Icatian Town"アイケイシアの都市/Icatian Town"
(5)(白)
ソーサリー
白の1/1の市民クリーチャー・トークンを4体戦場に出す。




ライバルの登場

Elvish Farmer最高の食材を手に入れるため、彼は森にやってきた。食材を発酵させる胞子をもらいに、久しぶりに"Elvish Farmer"と会いに来たのだった。"Elvish Farmer"は後ろの市民トークンの数を確認すると、快く昔馴染みの申し出に応じた。

Thelonite Monk

この時"Hand of Justice"は、偶然同席していた森の料理人"Thelonite Monk"にも"海の歌姫/Seasinger"のことを話してしまう。"Thelonite Monk"自慢の包丁捌きを武器に、"オーグ/Orgg"を満足させる料理を作り、自分こそが"海の歌姫/Seasinger"を助け出すのだ、と"Hand of Justice"挑戦状を叩きつける


Orggの秘密

Dwarven Armorerそんな"Thelonite Monk"の包丁捌きを目の当たりにした"Hand of Justice"は、自分の包丁では勝てない、と危機感を募らせる。そこで、最高の包丁を新調するため"Dwarven Armorer"の工房に足を運んだ。

最初は「皮膚の色が気持ち悪い」という理由で彼の申し出を断った"Dwarven Armorer"だったが、市民トークン達も一緒に頭を下げだすと、慌てて包丁造りを承諾したのだった。きっとヒゲへの強いこだわりが二人の関係に、"ドワーフのカタパルト/Dwarven Catapult"の如く一石を投じたに違いない。

Zelyon Sword"Zelyon Sword"と銘打たれた    最高の包丁と最高の髭剃りを手に入れた"Hand of Justice"は、ここで"オーグ/Orgg"について情報を得る。同じ赤クリーチャー同士、"Dwarven Armorer""オーグ/Orgg"のことを良く知っていた。どうやら奴は、パワーが高いクリーチャーが大嫌いらしい、というのだ。




メニューを決めろ!

Deep Spawn"Hand of Justice"は悩んだ。当初考えていた料理は『"Deep Spawn"の酒蒸し』だった。しかし"Deep Spawn"は6/6だ。情報では"オーグ/Orgg"はパワー2以下が好物とのことなので、おそらく奴を納得させることはできないだろう。新たな食材が必要だった。

Ebon Praetor"Ebon Praetor"
(4)(黒)(黒)
クリーチャー アバター 法務官
トランプル、先制攻撃
あなたのアップキープの開始時に、Ebon Praetorの上に-2/-2カウンターを1個置く。
クリーチャーを1体生け贄に捧げる:Ebon Praetorから-2/-2カウンターを1個取り除く。生け贄に捧げられたクリーチャーがスラルである場合、Ebon Praetorの上に+1/+0カウンターを1個置く。この能力はあなたのアップキープの間にのみ、各ターンに
1回のみ起動できる。
5/5

そんな時、同じく引退したアバター調理師仲間"Ebon Praetor"から、最近漆黒の手教団内ではスラルという食材の人気が凄い、という情報を得る。新しい人気食材を料理してみたい、という料理人魂に火が付いた彼は様々なスラル食材を研究し、ついに『"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"の爆弾揚げ』という新メニューを生み出す。"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"は2/2なので、きっと"オーグ/Orgg"の口に合うはずだ。

Mindstab Thrull"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"
(1)(黒)(黒)
クリーチャー スラル
精神攪乱スラルが攻撃してブロックされないたび、あなたはそれを生け贄に捧げてもよい。そうした場合、防御プレイヤーはカードを3枚捨てる。
2/2


決戦、始まる

Rainbow Vale満を持して決戦の地"Rainbow Vale"へとやって来た"Hand of Justice"一行。そこには"オーグ/Orgg""海の歌姫/Seasinger"と共に、ライバルの"Thelonite Monk"も到着していた。アイケイシアの兵士たちや"Elvish Farmer"をはじめとした森のエルフ達も観戦に訪れていた。包丁職人の"Dwarven Armorer"や旧友の"Ebon Praetor"の姿もあった。その他帝国各地から多くの観戦者が押し寄せ、大いに盛り上がる雰囲気の中、熱い料理バトルの火蓋が切って落とされた


Goblin Grenade"ゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenade"
(赤)
ソーサリー
ゴブリンの手投げ弾を唱えるための追加コストとして、ゴブリンを1体生け贄に捧げる。
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。ゴブリンの手投げ弾はそれに5点のダメージを与える。


Derelor調理中にも"Hand of Justice"をトラブルが襲う。揚げ油の樽を倒してしまいピンチに陥ったが、"デレロー/Derelor"の肝を搾って大量の油を入手することに成功した。"Rainbow Vale"から出る赤マナではスラルを揚げる火力が足りなかったが、そこは手伝いすらできなかったゴブリン達を次々と"ゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenade"で生贄にすることで凌ぐことができた。

Basal Thrull一方ライバルの"Thelonite Monk"も、同じスラル料理で対決に臨んでいた。目にもとまらぬ包丁捌きで『ヴォーデイリア風"Basal Thrull"のカルパッチョ』を調理していく。"Homarid"から抽出したエキスで作られたソースを、スラル肉の一番いいところにたっぷりと和える。美しい"Draconian Cylix"に盛り付けられた姿は、見た目にも食欲をそそる一品だ。

Draconian Cylix

最大の危機

何とか料理の完成に漕ぎ着けた"Hand of Justice"だったが、"オーグ/Orgg"は一向に箸を進めようとしない。なんと"Thelonite Monk"の予備食材の中に"Thrull Champion"がいたため、"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"2/2から3/3になっていたのだった。

一方"Basal Thrull"は元が1/2であったため、"Thrull Champion"影響下でも2/3である。"Hand of Justice"土壇場で窮地に立たされる。味では絶対に勝っているが、このままでは"オーグ/Orgg"に食べてすらもらえない。こんな事態になるなら"ゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenade"を一つとっておけばよかった。

Thrull Champion"Thrull Champion"
(4)(黒)
クリーチャー スラル
スラル・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
(T):スラル1つを対象とする。あなたがThrull Championをコントロールし続けているかぎり、そのコントロールを得る。
2/2

"オーグ/Orgg""Thelonite Monk"の料理を食べ終え、お決まりのオーバーアクションで長々と味の評価をしているうちに、奇跡が起こった。このタイミングでアップキープステップがやってきたため、"Ebon Praetor"の上に-2/-2カウンターが置かれることとなったのだ。
既に引退していた"Ebon Praetor"は1/1までP/Tが落ち込んでおり、スラルを生贄に捧げない限り生き残れない体になっていた。"Thrull Champion"はこうして生贄に捧げられ、ギリギリのところで"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"は2/2に戻ることができた。

天才の一品、そして

"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"の爆弾揚げ』は天才と謳われた"Hand of Justice"の料理の中でも最高と言っていい一品だった。"オーグ/Orgg"がひと口食べただけで、"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"から独特な向精神性の肉汁があふれ出し、味覚だけでなく視覚や聴覚にも異常を引き起こす。さらに隠し味の爆弾"Aeolipile"が口腔内を激しく刺激する。

Combat Medic手札破壊3枚と2ダメージを両立したスペシャルメニュー"オーグ/Orgg"大満足、恍惚の表情で"Hand of Justice"の勝利を宣言した。が、ほどなくして"Combat Medic"の治療を受けるに至った。"オーグ/Orgg"のその後は、後遺症と禁断症状に悩まされることとなる。

Aeolipile"Aeolipile"
(2)
アーティファクト
(1),(T),Aeolipileを生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。Aeolipileはそれに2点のダメージを与える。



数々の仲間たちに助けられながら"海の歌姫/Seasinger"を奪還した彼は、この料理バトルの功績が認められ再び表舞台で活躍することとなった。"海の歌姫/Seasinger"ともよりを戻し、誓いの品として"Ring of Renewal"を送るシーンで感動的なフィナーレを迎える、というのがこのエクスパンションの大筋だ。Ring of Renewal

バイ助からの補足

聡明な諸君は当然お気づきと思うが、"精神攪乱スラル/Mindstab Thrull"のパワーを下げるシーンでは"ギザギザ・バイスケリオン/Serrated Biskelion"がいてくれれば話が早かった、ということ、さらにダメージを飛ばすしか能のない"トリスケリオン/Triskelion"ではパワーを下げられず役に立たなかったことを強調しておきたい。

Serrated Biskelion"ギザギザ・バイスケリオン/Serrated Biskelion"
(3)
アーティファクト クリーチャー 構築物
(T):クリーチャー1体を対象とする。ギザギザ・バイスケリオンの上に-1/-1カウンターを1個置き、そのクリーチャーの上に-1/-1カウンターを1個置く。
2/2



どんなシーンでも"ギザギザ・バイスケリオン/Serrated Biskelion"は有用であり、常にデッキに4枚入れるべきである、ということだね。よく覚えておいてくれたまえ。ではまたお会いしよう。

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この私、トリ助・リオンがマジックを始めたころ、良く剥いていたパックはフォールン・エンパイアとういセットだった。当時の私はカードセットだとかレアリティだとかは気にせず、とにかくパックを買って面白そうなカードがあれば使う、という純粋無垢な楽しみ方をしていたものだよ。インターネットもシングルカードショップもなく、どのカードが強くて高額なのか、なんて興味すらなかったさ。まあ、フォールン・エンパイアに関してはそんな事を気にする必要がなかったのだがね。強いカードが軒並みコモン、という当時の私のような学生に優しいセットだったんだ。

サーペイディア帝国の衰退をモチーフとしたセットで、雰囲気は全体的に暗い感じだったね。今からでは考えられないくらいゆっくりとした環境で、カードパワーも軒並み低い。パワーが4以上のクリーチャーはほとんど存在せず、パワー0のクリーチャーがごろごろしていたよ。普通の赤い火力や黒定番のクリーチャー除去は存在していない。ないのはクリーチャー除去だけでなく、土地、アーティファクト、エンチャントも通常の除去カードがない。普通の打消しやドロースペルもない。さらに8枚入りの変則レアリティだった。今とは何から何まで違う、古いセットらしい構成だったね。

フォールン・エンパイアといえば黒!

フォールン・エンパイアを代表する色と言えば、何といっても黒だろう。たった2マナでランダムに2枚の手札を捨てさせる<Hymn to Tourach>という凶悪カードが存在していた。先攻で<暗黒の儀式>から打たれて、手札の土地2枚が落ちるとそのまま試合終了、ということが良くあったものだ。<ネクロポーテンス>を主軸としたネクロディスクをはじめとした様々な黒いデッキに投入され、ウィニーであっても土地2枚スタートが不安になる環境を作り出してしまう。最終的にはスタンダード、当時はタイプ2といったがね、そこで1枚制限カードとしてその地位を不動のものとしたんだ。折角絵柄が4種類もあるのに、1枚しかデッキに入れられなくなってしまった。

Hymn to Tourach全部同じカードだ

余談だが、当時のスタンダードにはまだ1枚制限カードというのがあって、<黒の万力><象牙の塔>といったパワフルなカードが1枚だけデッキ投入可能だった。<天秤>という1枚制限カード同士のコンボ、なんていうのもあった。カードパワーが軒並み低いフォールン・エンパイアにあって、この<Hymn to Tourach>がいかに頑張ったカードか分かってくれたかな。こんなカードがコモンとして収録されてしまうあたりが、古いセットらしいといえるね。

Order of the Ebon Handフォールン・エンパイアの黒いカードで、もう一つ忘れてはいけないのが<Order of the Ebon Hand>というウィニー・クリーチャーだ。プロテクション(白)、黒マナ1つで先制攻撃、黒マナ2つでパワー+1、という3つも能力があって2マナ、というのはかなりのやり手だ。後に<ストロームガルドの騎士>という同じ能力を持った後輩がアイスエイジで登場している。しかし、先輩はコモンでだが後輩はアンコモンだった。<黒騎士>とともに、やはりネクロディスクなどで活躍した。



ネクロをも葬った白

Order of Leitburこの<Order of the Ebon Hand>と対をなすように、白には<Order of Leitbur>というクリーチャーがいた。起動マナの色が白くなり、プロテクションが黒に変わっただけのカードだ。既に白にはウィニーデッキがアーキタイプとして確立していたので、こいつも黒いライバルと引けを取らないくらい活躍していたね。当時猛威を振るったネクロディスクを破り、世界大会で優勝したのはこの<Order of Leitbur>が入った白単色ウィニーデッキだった。こいつが入ったデッキは私も良く使ったよ。しかし当時の私は<ハルマゲドン>との相性の悪さに気付かず、両方フル投入していたものさ。

そうそう、白には思い出深いクリーチャーがいるなあ。決して強いカードではなかったが、当時私が好きだったカードとしてというクリーチャーがいた。ご覧の通り、ヒゲデッキには必須の一枚だ。

Hand of Justice

Hand of Justice
(5)(白)
クリーチャー — アバター
(T),あなたがコントロールするアンタップ状態の白のクリーチャーを3体タップする:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
2/6


初心者だった私のデュエルは長期化することが多くて、こうした恒久除去はこう着状態を打破するパワーをもったカードとして重宝したものだよ。<神の怒り><地震>といったマス・デストラクションは100枚もあるデッキに1枚しか入っていなかったからね。とにかくクリーチャーが良く並ぶんだ。今見ると能力が起動できるか怪しいものだし、そんなにクリーチャーが並んでいるなら殴った方が早い、とさえ思ってしまうね。最初は持っていなくて、友人にトレードを持ちかけても「強いからだめ」と言われトレードしてもらえなかったのを覚えているよ。自分で引き当てて、最初に使ったときは、そりゃもう嬉しかったさ。ちなみにこのカードはイマイチな性能だけあってアンコモン1というレアリティで、今でいうレアに相当するカードだった。


ゴブリンデッキを成立させた赤

ゴブリンの手投げ弾フォールン・エンパイアの赤といえば、後に再録もされた<ゴブリンの手投げ弾>が有名だ。生贄にゴブリンが必要だが、たった1マナで5点火力という性能は素晴らしい。ゴブリンデッキがトーナメントレベルになる原動力だった。ただし、フォールン・エンパイアにはオークやドワーフに枠を取られてゴブリンが少ない。それはともかく、<稲妻><火炎破>と一緒に使えたのだから、当時のゴブリンデッキはクリーチャーの性能ではなく、こうしたスペルの性能で成り立っていたといえるね。そしてこのカードも例に漏れずコモンだ。


オーグ他には<オーグ>というコストパフォーマンスの高いクリーチャーが活躍した。こいつはアンコモン1で活躍した数少ないカードだ。5マナで6/6という性能の割に軽微なデメリットだったので、ステロイドなどで採用されていたね。アイスエイジ<オークの木こり/Orcish Lumberjack><ほくちの壁/Tinder Wall>から高速でキャストされて困った経験があるよ。第5版に再録され、さらにタイムシフトカードとしても復活しているね。しかし未だにこのクリーチャー・タイプのオーグっていうのが何だか良く分からない。



High Tide時期がずれて活躍した青

フォールン・エンパイアの発売時期の青は正直パッとしなかったのだが、後になって<High Tide>というカードが主軸に据えられたデッキが誕生した。1ターンだけ島が追加の青マナを生み出す、という青らしくないマナ加速カードだった。キャストが成功すると土地をアンタップできるウルザズレガシーのカードを多く組み込み、どんどんマナを増やしていく、というコンボデッキで、その名もハイ・タイド。カード名がそのままデッキ名になるほどの出世をしたんだよ。が、これもコモンカードなんだ。


一応、その他

Aeolipileフォールン・エンパイアの緑について話すことは何もないので、アーティファクトについて話そう。アーティファクトで唯一活躍したのが<Aeolipile>という火力カードだ。キャストが2マナ、軌道に1マナで2点なので効率は決して良くないが、とりあえずどんな色でも採用できた火力である点と、当時はプロテクション(白)や(黒)が大量に出回っていたので、この無色のダメージ源が活躍できる土壌があったんだ。そして驚くべきことにこのカードはコモンでない。この能力でレア相当のアンコモン1だった。


フォールン・エンパイアの末路は、弱すぎた故に売れ残り、スタンダード落ちしてからも様々なショップで投げ売りされ続けていた不遇なセットとなった。ん、なぜ緑について話しをしなかったのかって?ああ、それはフォールン・エンパイアの緑がどうしようもなく弱いのと、それに私がキノコが好きではないからね。あそこには胞子カウンターを乗せるカードしかないから、見るのも嫌なのさ。

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