ハルシオンのMTGブログ

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2014年11月

使いづらいカードのオンパレード

ミラージュ・・・ああ、覚えているさ。その名の通り蜃気楼のようなセットだったね。物語の舞台は極寒のアライアンスから、熱帯のミラージュへと移ったが、カードパワーはそのだったかな。全体的に控え目で・・・特にレアが、ねぇ。普通のデッキでは使い道のないようなカードが多かったんだよ。逆にいうと、コンボデッキ向きのカードが多かったんだ。だから、スタンダード現役当時よりはそれ以降の時代の方が重要なセットだといえるね。それはさておき、現在も続いているブロックの概念が初めて最初から導入された、マジックの歴史面で重要なセットでもある。今回はそんなミラージュの紹介だ。


まずは炎の鎚を中心に紹介しよう!

Hammer of Bogardan"ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan"
(1)(赤)(赤)
ソーサリー
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。ボガーダンの鎚は、それに3点のダメージを与える。
(2)(赤)(赤)(赤):あなたの墓地にあるボガーダンの鎚をあなたの手札に戻す。この能力は、あなたのアップキープの間にのみ起動できる。

ミラージュを代表するレアカードは、間違いなくこの"ボガーダンの鎚"だろう。使いまわしの利く火力であり、除去であり、フィニッシャーであった。しかも、再利用が始まると対処が難しい点は特筆に値する。低速な青赤デッキ、カウンターハンマーを生んだ。レアが特に弱いミラージュにあって、数少ない汎用性の高いトーナメントカードだったため、値段が高騰していた。みんなミラージュを剥くリスクを恐れていたんだ。


Dissipate"雲散霧消/Dissipate"
(1)(青)(青)
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。その呪文がこれにより打ち消された場合
、それをオーナーの墓地に置く代わりに追放する。
"ボガーダンの鎚"を紹介したからには、アンコモンながらこのカードを紹介しなければならないだろう。当時の環境では"ボガーダンの鎚"以外に再利用を前提としたカードがほぼなかったため、専用の対策カードとして存在していたと言っていい能力だった。露骨な対策カードではあるものの、確定カウンターということでメインボードに採用しやすい点が高評価だね。


Ebony Charm"黒檀の魔除け/Ebony Charm"
(黒)
インスタント
以下から1つを選ぶ。
・対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
・単一の墓地にあるカードを最大3枚まで対象とし、それらを追放する。
・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで畏怖を得る。

こちらはコモンカードだが、これも"ボガーダンの鎚"の対策カードだ。"雲散霧消"に対し、こちらはメインボードでの活躍はなかったがね。何せこの2枚しか鎚への対策手段がない環境だったものだから、遅い黒デッキではよく見られたね。他の対策としては"ハルマゲドン"で土地を吹き飛ばすか、再利用モードに入られる前に勝つ、のどちらかだったんだ。今見ると魔除けの効果で墓地3枚追放というのは破格だね。当時墓地利用が軽視されていたのがよく分かるだろう。


コンボデッキのメインパーツ達

Phyrexian Dreadnought"ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought"
(1)
アーティファクト クリーチャー ドレッドノート
トランプル
ファイレクシアン・ドレッドノートが戦場に出たとき、パワーの合計が12以上になるように好きな数のクリーチャーを生け贄に捧げないかぎり、これを生け贄に捧げる。
12/12

12/12という度肝を抜くパワーとタフネスであっと言わされたのがこのクリーチャーだ。しかし、もっと驚いたのはそのたった1マナというコストだ。もちろん、相応しいデメリットが書いてあるのだが、後にエクソダスで登場する"伏魔殿/Pandemonium"というカードと強烈なコンボデッキを生み出した、見かけ倒しではない一枚だ。


Shallow Grave"浅すぎる墓穴/Shallow Grave"
(1)(黒)
インスタント
あなたの墓地の一番上のクリーチャー・カードを1枚戦場に戻す。そのクリーチャーはターン終了時まで速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。

墓地の一番上という制限があるものの、たった2マナでリアニメイトできるのは魅力的で、コイツで様々なコンボデッキが作り出されたんだよ。クロニクルで紹介した"ニコル・ボーラス"が有名な相方だが、その後も様々なクセのあるクリーチャー達とコンボデッキを作っていった一枚だね。


Spirit of the Night"夜のスピリット/Spirit of the Night"
(6)(黒)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー デーモン スピリット
飛行、トランプル、速攻、プロテクション(黒)
夜のスピリットは、それが攻撃しているかぎり先制攻撃を持つ。
6/5

正確にはコンボパーツとまでは言えないのだが、ミラージュを紹介する上で外せないカードという点では重要なカードだ。というのも、私が知る限りスタンダード現役で5,000円以上の販売価格を付けた最初のカードだからだ。正直言ってなぜそこまで上がったのかは正直分からない。エクソダス時代にNWO系デッキでは確かに優秀なフィニッシャーだったが、必須とまではいかず、入っても1枚で、それ以外のデッキでは利用価値がなかったからね。カッコいいクリーチャー枠としての人気もあったんだろうね。


レア以外にもコンボパーツはあった

Enlightened Tutor"悟りの教示者/Enlightened Tutor"
(白)
インスタント
あなたのライブラリーからアーティファクト・カード1枚かエンチャント・カード1枚を探し、そのカードを公開する。あなたのライブラリーを切り直す。その後そのカードをその一番上に置く。




Mystical Tutor"神秘の教示者/Mystical Tutor"
(青)
インスタント
あなたのライブラリーからインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を探し、そのカードを公開する。あなたのライブラリーを切り直す。その後そのカードをその一番上に置く。




Worldly Tutor"俗世の教示者/Worldly Tutor"
(緑)
インスタント
あなたのライブラリーからクリーチャー・カードを1枚探し、そのカードを公開する。あなたのライブラリーを切り直す。その後そのカードをその一番上に置く。




このアンコモンの教示者シリーズは、次のビジョンズで登場する"吸血の教示者"のインパクトがあまりにも強烈だったからね。それに霞んでしまうと言えばそうなのだが、こいつらも当時から猛威を振るっていたよ。白の教示者はヴィンテージで禁止だったことがあり、青はレガシーで今も禁止カードだ。緑だけは禁止されたことがないが、それでも強いカードと言えるだろう。特に青は色の特性から"吸血の教示者"に近似したスペックになりやすく、コンボデッキ以外でも高い採用率を誇っていたね。もちろん、当時のコンボデッキでもよく見られたカードだ。


Wall of Roots"根の壁/Wall of Roots"
(1)(緑)
クリーチャー 植物 壁
防衛
根の壁の上に-0/-1カウンターを1個置く:あなたのマナ・プールに(緑)を加える。この能力は、各ターンに1回のみ起動できる。
0/5

このコモンクリーチャー、ぱっと見は優良なマナ・クリーチャーだね。実際、ほとんどはそのように使われていたわけだが・・・。実はこの壁は、”停滞”とのコンボでルールを一つ訂正させたという中々後ろ暗い過去を持つ。このカードが印刷されたころは、ルール上ターンの間というタイミングがあり、そこではこの能力を何度でも起動できる、ということになってしまった。しかもマナ能力は何よりも早く処理され、また阻害されることもないので5回以上能力を使っても、コイツが死ぬ前にマナはいくらでも出せた、というルールのあらを突いたとんでもないコンボがプロツアーで現実のものとなってしまったんだ。


ビジョンズ登場後に時代を築いたカード達

Cadaverous Bloom"死体の花/Cadaverous Bloom"
(3)(黒)(緑)
エンチャント
あなたの手札のカードを1枚追放する:あなたのマナ・プールに(黒)(黒)か(緑)(緑)を加える。




Natural Balance"自然の均衡/Natural Balance"
(2)(緑)(緑)
ソーサリー
土地を6つ以上コントロールしている各プレイヤーは、自分のコントロールしている土地を5つ選び、残りを生け贄に捧げる。土地を4つ以下しかコントロールしていない各プレイヤーは、自分のライブラリーから基本土地カードを最大X枚まで探し、それらを戦場に出してもよい。Xは5引くそのプレイヤーがコントロールする土地の数である。その後これにより自分のライブラリーを探した各プレイヤーは、自分のライブラリーを切り直す。


Infernal Contract"冥府の契約/Infernal Contract"
(黒)(黒)(黒)
ソーサリー
カードを4枚引く。あなたはあなたのライフの端数を切り上げた半分を失う。




この3枚のレアが活躍するにはもう少し時間が掛かる。次のエクスパンションであるビジョンズが発売されると、あの悪名高いプロスブルームという名のコンボデッキが生み出され、対戦相手は座っているだけのつらい時間を重ねさせていった。私も当時プロスブルームっぽいデッキを独自で作っていたが、"自然の均衡"のシナジーに気付かず完成系まで持っていくことができなかった思い出があるよ。


ミラージュがスタンダード落ちしてから活躍したコンボパーツ

Lion's Eye Diamond"ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond"
(0)
アーティファクト
ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる,あなたの手札を捨てる:あなたのマナ・プールに、好きな色1色のマナ3点を加える。この能力は、あなたがインスタントをプレイできるときにのみ起動できる。

パワー9の筆頭、"Black Lotus"の調整版として登場したのだが・・・。その目論見は失敗に終わったね。スタンダードでは活躍できなかったものの、多くのコンボデッキで手札がなくても問題にならなかったり、逆に手札を捨てることがメリットになったりしてしまってね。やはりどんな形であれ0マナで3マナ出すのはまずいらしい。結局、今でもヴィンテージで禁止カードとなっているね。


Early Harvest"早摘み/Early Harvest"
(1)(緑)(緑)
インスタント
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分がコントロールするすべ
ての基本土地をアンタップする。
緑らしいマナ加速だが、元になったのは青い"Reset"というレジェンドのカードだ。"Reset"では相手のターンにしか唱えられなかったが、いつでも唱えられるようになったため、コンボパーツとして活躍し得るスペックとなった。当時のスタンダードでは大きな戦果を残せなかったが、基本セット再録時に何度かコンボデッキを生み出すこととなったね。


さあ、今回はこんなところだ。次回はコンボパーツ以外の有名カードを紹介しよう。

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どうも、J也です。

最近ではほんと、トーナメントシーンでも色んなデッキが存在してて凄いですね。ジェスカイトークンだとか、マルドゥミッドレンジとか、シディシウィップだとか。発売直後のプロツアーではジェスカイかアブザンか、だったのに比べると新しいデッキが増えまくってます。

まあ、やっぱり隆盛はジェスカイしか使われてませんが。

さて、ということで今回の隆盛の話。

スゥルタイの隆盛jp_t47sty2u8l

毎ターン擬似占術2を行えるエンチャント。なぜか能力はこれだけ。他の能力は2個、ジェスカイにいたっては3個も能力あるのになぜこの隆盛だけ能力一つなのか?些細でいいから何か欲しかったなあ。

まあ、それはともかくとして基本的には有効牌を探しつつ墓地利用を狙うのが使い方ではないかと思います。

占術したいだけならば単色でたまに殴れておまけもついてるタッサちゃんや一応プレインズウォーカーなジェイス君なんかがあります。一応占術の効果のみで見たら隆盛が一番強いですが、他に使い道がないと流石におまけ付きのが嬉しいかなあ。

ということで、この隆盛使うには墓地の活用は必須。デッキトップの操作だけを目的としてこの隆盛は使いたくはないです。ただ、墓地肥やしいを隆盛に頼りすぎるのもダメ。流石に墓地に落とす速度が遅すぎます。デッキ操作と墓地肥やし、両方を程よく必要とするデッキが必要そうです。

それでは、まずは今の環境で見られる墓地利用のカードを見てみましょうか。

血の暴君、シディシjp_64ujbqip4a

多分一番相性の良いカード。シディシがまず作られて、それに合わせて隆盛が作られたといわれても納得できる相性の良さ。カードを他にプレイすることなくゾンビが増え、更にトップ操作もできる。

②各種探査

リミテッドで隆盛を使う場合に良く見る組み合わせ。盤面によっては不要なカードが多いリミテッドでは充分使える組み合わせです。構築シーンにおいては、レガシーで大人気の時を超えた探索宝船の出航の二枚に加えて残忍な切断死滅都市の悪鬼奈落の総ざらいなんかが使えるでしょうか。

エレボスの鞭死の国からの救出などのリアニメイトカードxNQzZUPSlCc_JP_LR

皆大好きリアニメイト。場に出したい相方さえあればこの組み合わせだけでも充分勝ち筋になりえます。最近の流行では蜂だとか、白足してサイとかテーロスの魂でしょうか。

夜の咆哮獣倒れた者からの力などの墓地のカードの枚数を参照するカード

アグロに寄せて攻めるのならば必要かと思います。上記に挙げたものは両方エンチャントで隆盛もまたエンチャントなので、星座を軸にデッキを組むことも一つの案ですね。

苦悶の神、ファリカVSGCafGR68_JP

墓地があればその分蛇が出る。でも鞭みたいに何度も使えるリアニメイトとは相性が悪いですね。

血に染まりし勇者

アグロなデッキでなければスペックはまあそんなに高くはない。しかし、シディシや隆盛で落とせばそのまま1ドローにも近い効果があるのは高感触。シディシ攻撃で墓地に行ってくれればゾンビも出てきて更に良し。


このくらいでしょうか。

イニストラードブロックみたいに沢山墓地利用のカードがあるわけではないのですが、一応いくつかのアーキタイプが組めそうには思えますね。

ということで一つデッキを組んでみましょう。そうですね。星座シナジーの墓地利用デッキは以前紹介した気がするし、シディシ+鞭のデッキは色んなところにレシピがあるので、今回はほんのちょっと軸を変えたシディシデッキを考えてみます。

スゥルタイt赤シディシ

土地 24

華やかな宮殿 4

汚染された三角州 2

血染めのぬかるみ 1

疾病の神殿 4

開拓地の野営地 3

沼 3

島 2

森 4

山 1

クリーチャー 24

血の暴君、シディシ 4

森の女人像 4

ニクスの織り手 4

クルフィックスの狩猟者 4

イニストラードの魂 2

サテュロスの道探し 4

欺瞞の神、フィナックス 2

スペル 12

ティムールの隆盛 2

頭蓋書庫 1

スゥルタイの隆盛 4

神々との融和 4

奈落の総ざらい 1


作っておいてなんですが、このデッキのテーマは、「一発芸」です。

フィナックスで自らのデッキを破壊し、シディシでゾンビトークンを出す。そして更に出たゾンビで自分のデッキを破壊して更なるゾンビを呼び出す、というややこしい動きをして大量のゾンビで圧殺する。今回はこの勝ちパターンのみを追及してみました。

それでは各カードの説明です。

まずシディシですが、これはもう確定で4枚です。シディシを使った面白そうな動きを追求した結果、シディシがいないとどうにもならないデッキになったのでこのカードは必須です。

uFKhXtKWMa_JPそしてそのシディシが4枚ではちょっと心もとない。ということで墓地回収のできるニクスの織り手、イニストラードの魂を投入。 織り手は墓地肥やしの仕事もあるし墓地に落ちた他のキーカードの回収もあるしと、このデッキとの相性は悪くありません。というかかなりこいつに頼ることが多いでしょう。能力使ったら追放とかなければよかったのに。

サテュロスの道探しと神々との融和は墓地肥やしでありながらサーチもできるという好カード。道探しはクリーチャーであることが強いし、融和はフィナックス、シディシの2枚をサーチできるのが素晴らしい。

mxuTuLyOIU_JP クルフィックスの狩猟者はデッキのキーパーツではありませんが、間違いなく仕事をします。自分のライブラリーの一番上が1ターンの間に何回も変化するため、動き出したら手札から土地をセットすることはほとんどなくなるのではないでしょうか。

ティムールの隆盛はある意味コンボパーツ的なカードです。速攻があると、ゾンビがゾンビを呼ぶ動きが1ターンの間に発生します。ちなみにウルドのオベリスクがあるとその動きに1ドローが毎回付いてきて気持ち悪い動きになりますが、流石にそれはやりすぎ感があります。大量にゾンビが出れば大抵それだけでなんとかなりますからね。

頭蓋書庫は自分のライブラリーを守る為のカードです。ゾンビ大量発生が決まる、決まらないにかかわらず自分のデッキを破壊しすぎるので、最低1枚は入れておきたいかも。

そしてここまで特定のカードにこだわったデッキになると、必要牌のみを引き寄せるドローが必要。そしてスゥルタイの隆盛はまさにそのドローを良くすることが仕事のカード。機会があれば積極的に置いていきたいですね。

そして最後に必殺の奈落の総ざらい。これさえあればフィナックスとシディシがどうこう無しでゾンビ大量発生です。間違いなく一番簡単。


という感じで、今回は必死ではありましたがスゥルタイの隆盛を使ったデッキを紹介させていただきました。今までティムール、アブザン、マルドゥと紹介してこれで4つ目ですが、元々この「隆盛を使おう!」シリーズはジェスカイ以外の隆盛をなかなかトーナメントシーンで見ないという理由で始めた企画。次回ジェスカイの隆盛を紹介するわけではないのでご了承を。

ではでは、J也でしたー。

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バイ助・リオンの語りは続く!

フォールン・エンパイアの新説を知って「騙されていた!」と”ショック/Shock”を受けたという声は、私の耳に届いているよ。ああ、分かってるさ。今日はあのエクスパンション・・・ホームランドについて、その知られざる物語を明かそう。もし忘れているなら、よく思い出しておいてくれたまえ。

今から話す内容は衝撃的なものだが、動揺せず心して聞いてほしい。賢明な君はもう薄々気付いている、といった顔つきだね。そう、君の予想どおりだよ。ホームランドはその名の通り、マジック初の、野球を題材にした熱血スポ根エクスパンションだ!


ホームランドの真実を知れ!そして戦慄せよ!

Baron SengirDidgeridooセンギア学園不動の4番打者、"Baron Sengir"。前回のウルグローサ大学付属セラ学院高校との対決で完封された彼は、あの日以来血の滲むような特訓を続けていた。そしてある日、彼は究極のバット"Didgeridoo"を手に入れ、同時に究極の打法を体得する。


セラ学院のエース"Hazduhr the Abbot"から放たれる心眼の魔球"Prophecy"を攻略する準備が整ったとして、監督"Grandmother Sengir"は部員を率いてセラ学院の練習グラウンドである"Serra Aviary"に乗り込む。

“Prophecy”
(白)
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードを1枚公開する。そのカードが土地カードである場合、あなたは1点のライフを得る。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
次のターンのアップキープの開始時に、カードを1枚引く。

ProphecyHazduhr the Abbot突然の訪問者たちに練習の動き止めるセラ学院の面々。そう、まるで"Chain Stasis"でも打たれたかのように。しかしセラ学院の監督"Autumn Willow"は動じない。流石は猛者たちを率いる名将、伊達に被覆持ちではない。

彼女は「我々はいつでも準備が出来ている」と笑みを浮かべた。澄み切った"Winter Sky"のもと、戦いの火蓋は切って落とされたのだ。短かった"休戦/Truce"はここに終結したのだった。

Autumn WillowGrandmother Sengir







伝説達の激突!目の当たりにせよ!

ここで両校のラインナップを紹介しよう。

センギア学園(黒青赤)

1(中)情け知らずのエロン/Eron the Relentless
2(二)Chandler
3(三)Veldrane of Sengir
4(一)Baron Sengir
5(左)イーサンの影/Ihsan's Shade
6(遊)Irini Sengir
7(右)センギアの従臣/Sengir Autocrat
8(捕)Joven
9(投)Reveka, Wizard Savant
監督:Grandmother Sengir

ChandlerVeldrane of SengirIrini Sengir


セラ学院(白緑)

1(二)Willow Priestess
2(遊)Faerie Noble
3(中)Rashka the Slayer
4(捕)Aysen Crusader
5(右)Serra Inquisitors
6(一)アン=ハヴァの治安官/An-Havva Constable
7(左)Soraya the Falconer
8(三)Daughter of Autumn
9(投)Hazduhr the Abbot
監督:Autumn Willow

Serra InquisitorsDaughter of AutumnAn-Havva Constable


開戦直後から激しい動きが!

Reveka, Wizard Savant“Reveka, Wizard Savant”
(2)(青)(青)
伝説のクリーチャー ドワーフ ウィザード
(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。Reveka, Wizard Savantは、それに2点のダメージを与え、あなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。
0/1


センギア学園の先発、"Reveka, Wizard Savant"は並のバッターなら一撃で三振を取れる剛速球を持っていた。しかしその剛速球も2回に1球しか投げられないという虚弱性がたたり、初回からセラ学園に打ち込まれてしまう。特に1番、2番の緑フェアリー達は身体が小さすぎて、どんな球を投げてもストライクゾーンに入らない。お飾りの4番打者"Aysen Crusader""Soraya the Falconer"は三振としたものの、打者一巡の猛攻で初回に6点の大量リードを許す。


Faerie NobleWillow Priestess

一方、セラ学院の先発、"Hazduhr the Abbot"は、初回から魔球"Prophecy"を連発し、三者三振で初回を終える。さすがスロートリップ付き、アドバンテージを失わない上に1マナと軽い彼の魔球は連発が効く。手の内が読まれた状態で試合を進めざるを得ない不利な展開となった。1回の攻防が終わると"Grandmother Sengir"監督は、この日のために用意してきた秘策の実行を指示した。


かの天才、攻略の糸口を掴む

迎えた2回表。"Baron Sengir"からの打順である。魔球"Prophecy""Didgeridoo"がかすめたのだ!前回の試合ではかすりもしなかったあの魔球を、"Baron Sengir"は攻略しつつあった。この打席はファウルフライで終わったが、彼は確実に手ごたえを掴んでいた。呼吸を合わせれば、あの秘打が使える!しかしこの回は結局、三者凡退で終わる。


戦に勝つ者は、勝つ準備をした者だけである!

Ambush“Ambush”
(3)(赤)
インスタント
ブロックしているクリーチャーはターン終了時まで先制攻撃を得る。

既に6点差を有するセラ学院ナインの間に、少しの気の緩みがあったのかもしれない。知将"Grandmother Sengir"はそこを見逃さなかった。秘策その1、作戦"Ambush"だ。塁手がこっそりボールを持ち、不意にタッチアウトを取るという実に知将らしい作戦である。これによりフォアボールで出塁していたフェアリー達をベンチに送り返し、この回を0点で凌ぐ。秘策の成功に湧くセンギアの面々。それを見て"Autumn Willow"は怒り心頭に発す。「あんなスタンダードで使われたこともないヤツに煮え湯を飲まされるとは!」


forget“忘却/Forget”
(青)(青)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨てる。その後そのプレイヤーは、これにより自分が捨てたカードと同じ枚数のカードを引く。

"Grandmother Sengir"は攻撃面でも策を用意していた。作戦その2、"忘却/Forget"によって魔球の投げ方自体を封じる作戦だ。この作戦も上手くいき、徐々に点差を詰めていった。セラ学院は"Hazduhr the Abbot"に投手を頼り切っていたため、この作戦を打ち破れなかったのだ。4回を終えるまでに8-5となり、3点差まで追いつめていた。しかし"Baron Sengir"はあの魔球を攻略したいという思いから、監督への不信感を募らせていく。勝利にこだわる将、勝負にこだわる兵、であった。


熾烈な攻防の全てを今、君に明かそう!

Shrink

“縮小/Shrink”
(緑)
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-5/-0の修整を受ける。

Joven焦りを感じ始めた"Autumn Willow"もここでついに動く。5回の攻撃、"Reveka, Wizard Savant"投球と同時に自軍の打者に"縮小/Shrink"をかけ、全てボウル扱いにしていった。これに猛抗議した"Grandmother Sengir"だったが、先に"忘却/Forget"を仕掛けた手前、抗議が受け入れられることはなかった。あっという間に満塁になり、万策尽きたと思われたときである。捕手の"Joven"が盗賊らしい持ち前の器用さで打者にこっそり"一角獣の饗宴/Feast of the Unicorn"を付けパワーを上げさせたことで、何とか危機を切り抜けた

Feast of the Unicorn“一角獣の饗宴/Feast of the Unicorn”
(3)(黒)
エンチャント オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは+4/+0の修整を受ける。




Roots“Roots”

(3)(緑)
エンチャント — オーラ
エンチャント(飛行を持たないクリーチャー)
Rootsが戦場に出たとき、エンチャントされているクリーチャーをタップする。
エンチャントされているクリーチャーは、それのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。


Giant Oyster“巨大カキ/Giant Oyster”
(2)(青)(青)
クリーチャー カキ
あなたは、あなたのアンタップ・ステップに巨大カキをアンタップしないことを選んでもよい。
(T):タップ状態のクリーチャー1体を対象とする。巨大カキがタップ状態であり続けるかぎり、それはそれのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。また、あなたの各ドロー・ステップの開始時に、そのクリーチャーの上に-1/-1カウンターを1個置く。巨大カキが戦場から離れるかアンタップ状態になったとき、そのクリーチャーからすべての-1/-1カウンターを取り除く。
0/3

その後も激闘が続く。セラ学院が守備でベースに"Roots"を潜ませ走塁妨害したかと思えば、センギア学園側はさらに悪質"巨大カキ/Giant Oyster"で対抗。センギア学園にホームラン級の当たりが出ても、到達持ちの"Rashka the Slayer"やファルコン使いの"Soraya the Falconer"が手下を使って捕球してしまう。セラ学院は足で得点を狙うが、走路を"Jinx"で沼に変えられてしまい、思うように走者を進められない。そんな泥仕合を様を呈していく中、3点差のまま9回裏、最後のセンギア学園の攻撃を迎えるのであった。

jinx“Jinx”
(1)(青)
インスタント

土地1つを対象とする。それはターン終了時まで、あなたが選んだ基本土地タイプ1種になる。
次のターンのアップキープの開始時に、カードを1枚引く。


Soraya the FalconerRashka the Slayer






そして物語は佳境へ!

2アウト満塁まで来たところで、ついに手持ちの"忘却/Forget"が尽きる。ソーサリーであるが故、"商人の巻物/Merchant Scroll"でも持ってくることができない。万策尽きたその打席、バッターボックスに立つのはかの"Baron Sengir"であった。やっと正面からあの魔球"Prophecy"を打ち崩せるチャンスが巡ってきたのだ。相対する両雄、球場全体が緊張に包まれる。魔球がホームベースを目がけて突き進む。振りかざされる"Didgeridoo"は、無情にも空を切り裂く――しかし!


Broken Visage“影写し/Broken Visage”
(4)(黒)
インスタント
アーティファクトでない攻撃しているクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。そのクリーチャーのパワーとタフネスを持つ、黒のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。次の終了ステップの開始時にそのトークンを生け贄に捧げる。

"Baron Sengir"はここで最後の大技秘打"影写し/Broken Visage"を仕掛けていた!影写しとなったスピリット・トークンの二の太刀がついに魔球を真芯で捉える。流石は5/5クリーチャー、パワー5以上のクリーチャーが6体しかいないホームランドにあって、さらにここは"Serra Aviary"なのだ。+1/+1された彼の打球を止めることは誰にもできず、劇的なサヨナラ満塁ホームランだった。

Serra Aviary

"影写し/Broken Visage"のトークンが帰還すると、打席に倒れこんだ本体の"Baron Sengir"の周囲に選手たちが集まっていた。吸血鬼を再生させる能力を持った彼だったが、唯一自分だけは再生できないのだった。その命と引き換えに決勝打を放った彼は母校の英雄として讃えられ、その苛烈な試合を題材としたエクスパンションが作られるに至ったのである。


バイ助の結び

どうだろう?ホームランドに秘められた物語はこれでおしまいだ。あのセットにはリアにメイト系カードがなかったからね。"Baron Sengir"8マナクリーチャーらしい重厚なシナリオ、楽しめていただけたと思う。これからも様々なエクスパンション秘話を披露し、正しいマジックの姿を少しでも明らかにしていければと思っているよ。

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どうも。J也です。

ひとしきりMtG関連の大きなイベントが終わって小休止、といった次期になりましたね。この次期になると、ちょくちょくパック買って集めたカードの使い道を考えるようになる人も多いのではないでしょうか。自分のデッキ構築の幅が広がり、周りのメタも固まってサイドを考えやすくなり、色々と試すのが楽しい頃合です。

さて、今回紹介する隆盛はマルドゥ。今回の次元の主人公であるサルカンが所属していた、攻撃的なことで有名なあのマルドゥです。jp_13si1ewqvb

マルドゥの隆盛

その能力は2つ。一つがトークンでないクリーチャーが攻撃するたびに1/1のゴブリントークンが出てくる能力。そしてもう一つが、隆盛を生け贄に捧げれば自軍のタフネスを+3する能力です。

一つ目の能力はマルドゥお得意のトークン戦術。トークンでないクリーチャーが大体ブリマーズをちょっと弱くした能力を持つって言ったらなんか弱く聞こえますが、1.2ターン目からクリーチャーを展開してから隆盛貼れば全部で4体アタックなんてスピード勝負を仕掛けることができます。

マルドゥの残忍さは欠片も関係ない能力ですが、二つ目の能力も中々いぶし銀。割とメインでも入ってくる全除去2種類、悲哀まみれと神々の憤怒を回避できるのが非常に優秀で、トークン戦略の後押しをしてくれます。

上記の全除去二種類はそれぞれ、アブザンミッドレンジ、コントロール寄りのジェスカイウィンズでよく見かけます。環境の2トップともいえるこの二つのデッキですが、小粒への対策をこの2種類に頼っていた場合は劇的に効く可能性はあります。こう書くとすごく強く見えますね。

さてさて。それで、このカードにはどんな相性の良いカードがあるのでしょうか。

まずパッと思いつくのがゴブリンの熟練扇動者Image こいつ自身にトークン生成能力があり、更に隆盛で出てくるトークンもゴブリンなのでこいつのパワーが凄いことになるというおまけ付き。これは間違いなく有用でしょう。

そして他に、各種全体強化カード。白白でるならヘリオッドの槍、色をほぼ赤に統一するなら凱旋の間、ゴブリンだらけにするならウルドのオベリスク、5マナまで行くならヘリオッドの指図などなど。出てくるトークンがいちいち強ければ相手も大変なはずです。

また、パーフォロスなんかも相性が良いです。5D7I9XiZ7xf_JP_LR トークンでないクリーチャーが攻撃するたびに2点、強い。盤面をきっちりと固めてくる相手にも強いのは○。でも遅すぎる感があるのがちょっと残念。

軍団の解体者なんかも相性いいですね。生け贄要因が勝手に降ってくるのは素晴らしい。タイミングがちょっと微妙ですが、まあ許容範囲内かな。

かなりマイナーなところでは、アクロスの重装歩兵なんかも上手くいけば爆発的なパワーを発揮します。守る盤面では弱いですが、攻めるタイミングなら充分強いはず。

それでは、ちょっとデッキを考えてみましょう。

マルドゥアグロ

土地 23

遊牧民の前哨地 3

凱旋の神殿 2

戦場の鍛冶場 4

コイロスの洞窟 3

マナの合流点 1

静寂の神殿 2

山 8

クリーチャー 22

僧院の速槍 4

鋳造通りの住人 4

アクロスの重装歩兵 4

戦名を望む者 3

ゴブリンの熟練扇動者 4

軍団の解体者 3

スペル 15

マルドゥの隆盛 4

岩への繋ぎとめ 4

ラッパの一吹き 2

かきたてる炎 3

凱旋の間 2


こんな感じでどうでしょうか。

1マナクリーチャーはトークンが出てくることと相性の良い鋳造通りの住人に、唯一の速攻持ちの僧院の速槍さん。WpiGDReZ51p_JP_LR 2マナには重装歩兵に戦名を望む者と、2マナでパワー3以上を詰め込みました。3マナ4マナはそんなに必要ないので扇動者と解体者を入れてみました。

岩への繋ぎとめを4枚入れたい関係上山をある程度積まなければならず、そのせいでクリーチャーは赤ばっかりになったのですが、その分凱旋の間がすんなり入るようになったのでとりあえず2枚。

他のスペルとしては、扇動者と相性の良いかきたてる炎と突然死メーカーのラッパの一吹き。ラッパは一枚のカードパワーとしてはかなり低いのですが、相手がこの可能性を考えていなかったらキルターンが大幅に縮まるので入れてみました。相手によってサイドアウトする流動性の高いカードとして使うのがいいかも。

EgslFmt4nN_JP 個人的には勝利の神、イロアス死の国のケルベロスなんかも入れたかったのですが、メインボードがかつかつ過ぎて大変なので抜きました。サイドに入れておけば、神は除去の薄い緑相手に、ケルベロスは除去コン相手に滅法強いのでオススメです。神が顕現するのもそこまで難しくはないので、全然サイドインできそうですね。


ではでは、今回はこのくらいで。

J也でした。

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